【変形性股関節症】軟骨の厚み

 

【軟骨への理解を深める】

 

股関節痛を抱え病院へかかると必ずといって良いほど指摘を受けるのが、軟骨の厚み。一般整形では、軟骨の厚みの変化に痛みの原因があると考えがちです。しかし、実際にはそうではないようです。私が毎年参加する変形性関節症の国際会議でも「軟骨が消失するのが変形性関節症の病態」と定義されますが、その原因は未だに明らかにされていません。毎年有力説が取り上げられてはいても、損傷のメカニズムの解明(分子生物学的にはある程度理解されている)、それに対する治療法は確立されてはいないのです。一方で、皆さんが悩まされている痛みに関しては飛躍的な進歩を遂げ「運動療法」が痛みの改善に安全で且つ有効であることは、科学的にも証明されています。

 

「軟骨のすり減り」、これについては世界中の研究家が研究し尽くしても未だに模索途中。しかし、「痛みの解決」については既に分かっている、患者さまへの治療法も確立されているのが現状です。こうした基本的な情報を整理し医療者との面談に向き合わないと、軟骨の厚みにだけに焦点が合わされてしまい、肝心な痛みの改善については、期待が持てなくなる可能性もあるので注意が必要です。

 

軟骨は年齢とともに衰えます、薄くなっていきます。

もちろん、その人の生活習慣や元々持った素材により個人差はありますが、一般的には軟骨は加齢に伴い、素材が変わり、弾力性がなくなり、やがて消失していきます。生理的な反応です、白髪が増えるのと同じようにお考え下さい。

 

先日お越しくださった80代の女性、前回のブログでもご紹介させていただきました、

 

 

一見、どちらが痛いのかわからない程度です。痛みがあるのは向かって左の右の股関節ですが、いわれてみれば、若干狭くなっているように思えます。ここで注意したいのは、関節の軟骨も、「厚い場所」と「薄い場所」があることです。骨盤の臼蓋といわれるお椀の底には十分な軟骨があります。しかし、ヘリにいくにしたがい軟骨の補強は十分ではなく、損傷しやすく脆いのです。かばって歩き、本来の場所で支えられなくなると、やがて骨頭も押し出されるように滑っていき、軟骨もろとも骨にまで影響し始めます。

 

ちなみに、このかたはまだ杖を使用せずに歩けています。癖がついていないのです、骨もしっかりしています。ベースがしっかりしているかたは、必ず短期に良くなるでしょう。

 

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)

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