【変形性股関節症】保存療法を阻む要因

 

福岡出張から先ほど戻りました。

 

 

本の帯にもある

「股関節の痛みの9割は手術なしで改善します」

本書にまとめたように「運動」と「痛みへの施術」の組み合わせで症状は緩和されます。とはいっても、残りの1割は常に手術と隣合わせであるのも、事実です。

 

一般的に説明される「軟骨のすり減り」や「骨の変形」だけが痛みの要因ではないのは周知の通りと思われます。保存療法が効果を示さない、邪魔をする原因についてを考えてみました。

 

1. 長期に渡る痛み止めの服用

2. 喫煙習慣 

3. (家族の)理解不足

4. (本人の)病識の欠如

 

世界的に権威ある関節症学会OARSIでも、これらのリスクについては医学的なデータをもとに裏付けしています。

 

例えば、

1に関しては、ステロイド性、非ステロイド性多種多様な薬剤による効果も報告しますが、同時にいかなる薬物の服用も「最長2週間」と呼びかけています。それ以上では副作用(関節破壊、臓器不全、自律神経失調など)が報告されているからです。

2について、喫煙習慣がある場合には、禁煙者と比べて、明らかな運動療法の効果がないことを報告しています。

また3と4については、

「活動量のコントロール」を難しくさせる要因てあるとも述べています。ある国の研究結果では、保存療法で効果が期待できる平均歩数は8000歩/日と報告しています。要は、動くことが保存療法においては、肝心要なのです。

 

ただし、痛みの解決にあたって本来対象となるのは、そのひとの「生き方」であり「人生」そのものです。おかれた環境(家庭や仕事)によっては、解決が難しい場合も少なからず存在します。

 

自分は保存で乗り越えたいけど家族が強く反対、手術を勧める。お孫さんの面倒、親御さんの介護を分担できない。家事やペットの世話を手伝ってもらえない。動くことが基本なのに動かない(座りっ放しの生活、車移動)。あるいは、動き過ぎてしまう(力仕事、過酷なスポーツ)などなど。こうした、生活に潜む見えないバリアこそ、保存療法の実践を阻む要因となっていることがあります。

 

痛みの改善にあたっては、医学的な診断名や関節の状態云々よりも、それぞれの背景を十分に尊重しつつ、ベストと思われるチョイス(手術か保存)を状況に合わせ、適切なタイミングで提供すべきでしょう。

 

 

ginzaplus 佐藤正裕(理学療法士)

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